企業のYouTubeでショートを出すなら、ショート単体で終わらせず、長尺の動画へつなぐ形にするのが向いています。ショートを1本ずつ完結させると、見た人の行き先がなくなるからです。長尺から切り出し、見た人を長尺とチャンネル登録へ案内する順番で組むと、ショートがチャンネルの入口になります。
当社は福岡のYouTube運用代行として、企画から撮影、編集、サムネイル、公開の設定まで受けています。この記事はその現場で長尺とショートを両方扱う立場から、ショートの組み方を書いたものです。
ここに書く型はほかのチャンネルの伸び方を分析して組み立てています。
結論: ショートは入口、長尺動画は本編
企業のチャンネルでよくある失敗は、ショートの再生だけが伸びて、チャンネル登録がついてこない形です。見た人はその場で楽しんで、次のショートへ流れていきます。
そこで、ショートを長尺の入口に変えます。当社の運用では1回の撮影で長尺とショートを同時に作れるので、撮影の回数は増えません。長尺で話した内容を切り出したショートは、チャンネルの入口にもなります。
手順: 長尺から切り出して3つの仕込みを入れる
流れは、長尺を撮る、切り抜く所を選ぶ、仕込みを入れて出す、の3段です。1本の長尺からは2本から5本ほど切り出します。
切り抜く所と切らない所
切り抜くのは、次の4つに当たる所です。
- 話し手が言い切っている瞬間
- 「実は」と、常識と逆のことを言い出す場面
- 数字が具体的に出てくる所
- 感情が乗った瞬間(笑い、熱、苦笑い)
この4つは、掛け合わせると強くなります。たとえば、数字が出て、しかも苦笑いが入っている所です。
逆に、切らない所もあります。
- 前の話を前提にしている所
- 前置きが長い部分
- 結論がぼやけている箇所
- 話題が2つ混ざっている場面
判断の軸は1つで、単体で見て意味が通るかどうかです。前の話を知らないと分からない所は、ショートにすると置いていかれる人が出ます。
短い動画の組み立て
1本の中身は次の順で組みます。
- 冒頭: 最も強い言い切りか、問い
- 結論を先に言う
- 理由と具体例
- 「続きは長尺で」で締める
長尺で話した順番のまま切ると、結論が最後に来て、ショートでは結論にたどり着くまでが長くなります。切り出すときに、結論を先に持ってきます。
長尺へつなぐ3つの仕込み
全てのショートに入れるのは、次の3つです。
- 冒頭で一度、画面にチャンネル名を表示する
- 後半に「続きは長尺で」のテロップを出す
- 最後に、チャンネル登録の案内を入れる
1本ごとに、元の長尺が決まっているのが前提です。2の「続きは長尺で」を最後ではなく後半に置くのは、最後まで見ずに次へ移る人にも案内を見せるためです。
例: 月8本なら切り抜き4本と対話4本
例えば月8本出すなら、長尺からの切り抜きが4本、対話形式が4本という組み方ができます。
切り抜きの4本はその月の長尺か過去の長尺から選び、対話形式の4本は月1回の対話のまとめ撮りから作ります。3つの仕込みを入れるのは、どちらの4本も同じです。
対話形式で組みやすいのは聞き手の質問から入り、答えの結論を先に出して、理由と具体例を続け、最後に聞き手が「続きは長尺で」と締める形です。質問には、見る人が持っていそうな疑問を選んで、聞き手が代わりに口にします。1問ごとに、答えの続きになる長尺を先に決めておけば、締めの「続きは長尺で」が指す長尺で迷いません。
素材がすでにある会社は、新しく撮らずに始められます。長尺の素材から切り出してショートを作り直せるからです。
注意点: AIに任せる所と人が決める所
当社は文字起こし、構成の下書き、字幕、サムネイルの案出しといった時間のかかる下ごしらえにAIを使っています。一方で、切る所と切らない所の判断は人がします。単体で意味が通るかどうかは、見る人の目で決めるものだからです。
ショートの長さの上限などの仕様は、出す前にYouTubeの公式ヘルプで見てください。
出した後は、再生数や最後までどれだけ見られたかを見ます。当社の月次の振り返りでも、公開後の数字を見て、翌月の企画で何を変えるかを決めています。ショートを出した週に並べて見たいのは、ショートの再生数と、長尺の再生と、登録の3つです。ショートだけが伸びて長尺も登録も動いていなければ、冒頭に書いたよくある失敗の形です。
最初の一手: 長尺1本からショートを3本切る
最初の一手として、手元にある長尺動画を1本開きます。そこから、上の4つのどれかに当たる所を3つ選びます。1つずつ見るのは、単体で意味が通るかどうかの1点です。
選んだ3か所それぞれに3つの仕込みを入れて並べれば、1回分の運用が回せます。運用を任せる場合は、月額の運用代行の内容を見てください。ショート1本から頼みたい場合は、ショートの料金を見てください。
今日の作業は長尺の動画を開いて、切り抜く所の時間をメモ帳に3つ書き出すことです。