Claude を業務利用して、受講生の名簿や請求の情報を貼ると、その会話は学習に使われるのか。答えは使っている契約によって分かれます。個人向けの契約(Free・Pro・Max など)なら、会話を将来の学習に使わせない設定があり、オフにした後の新しいチャットが対象になります。Claude for Work と API は、個人向けとは別の扱いです。この記事の読み手は受講生の名簿を個人契約の Claude に貼って整理している、一人の事業者です。
結論:個人契約なら設定でオフにできる。Work と API は別の扱い
先に結論を書きます。
Free・Pro・Max などの個人向け製品は、会話をモデルの学習に使うかどうかを、自分で切り替えられます。その契約で使う Claude Code も同じ設定の対象です。
Claude for Work と API は、個人向けの製品とは別の扱いです。この記事では個人の契約に絞って話を進めます。仕事で Claude を使っている人は、貼る前に、自分の契約が個人向けなのか、Claude for Work や API なのかを先にはっきりさせてください。会社や取引先から渡されたアカウントなら、管理している人に聞くのが早いです。個人向けの契約だと分かった人だけが、この記事の手順の対象になります。
名簿や請求の情報を貼る人にとって大事なのは、自分の契約がどれかと、どの会話が設定の対象になるかを、貼る前に知っておくことだと私は考えています。貼ってから「学習に使われたかも」と考えても、戻せないものがあるからです。戻せないものはあとの注意点に書きます。
出典は Anthropic のプライバシーヘルプ(2026-08-03 更新)です。
手順:Claude Pro を業務利用する前に開く Settings
操作は短いです。デスクトップアプリ、ブラウザ、モバイルのどれから開いても、流れは変わりません。
- 画面の名前のメニューを開く
- Settings に入る
- Privacy を開く
- 「Help Improve our AI models」を切り替える
項目名は英語のまま書いています。公式ヘルプの手順は次のページにあります。
How do I change my model improvement privacy settings?(Anthropic のプライバシーヘルプ)
オフにすると、そこから先の新しいチャットとコーディングのセッションを、将来の学習に使わなくなります。切り替えた時点が境目になる、と考えると分かりやすいです。
例:未入金の一覧を作る場面(架空の話)
ここからは架空の話です。
小さなオンラインスクールを一人で運営している山田さんがいるとします。月末に、受講生の名簿を Claude に貼って、「未入金の人だけ抜き出して、連絡する順番を提案して」と頼む使い方です。名簿には、氏名と受講コースと支払いの状況が入っています。
貼って頼むだけで整理が進むのは、便利です。便利だからこそ、山田さんは貼る前に、使っているのが自分で契約した Pro で、学習の設定を自分で切り替えられる契約だと確かめます。そのうえで、Privacy の「Help Improve our AI models」がどちらになっているかを見ます。
次に手を入れるのは、名簿そのものです。名簿によっては、メールアドレスや電話番号、住所の列まで入っています。未入金の一覧づくりに、その列は要りません。要らない列は外し、氏名も「顧客A」「顧客B」のような記号に置き換えてから貼るのを、私は勧めます。抜き出しと順番の提案なら記号のままでも用が足りますし、最初から渡さなければ、渡したあとの心配が1つ減ります。どちらも公式の手順ではなく、貼る側の工夫です。
注意点:設定が効く範囲と、オフにしても残るもの
オフにしても、次のものは残ります。
- すでに始まった学習に使われている分
- 学習済みのモデルに取り込まれた分
- 安全の分類器が印を付けた会話(安全の目的で使われることがあります)
つまり、この設定が守るのは、オフにした後の会話です。オフにする前の会話は、すでに始まった学習と学習済みのモデルからは取り除けません。
初期設定がオンかオフか、日本語の画面でどう表示されるか、Ultra が対象か、メモリ(Settings の Your Claude にある Memory from chats)が学習とどう関わるかは、公式ヘルプでは確かめられていません。
最初の一手:次に名簿を貼る前に、Privacy を開く
今日できることは1つだけです。次に Claude へ名簿や請求の情報を貼る前に、名前のメニューから Settings、Privacy と進んで、「Help Improve our AI models」の状態を見ます。オフにしたければ、その場で切り替えます。
名簿を貼って整理する作業そのものは、これまでどおりで構いません。変わるのは、貼る前に1回設定を開くことと、要らない列を外すことだけです。